夏休みの思い出シリーズ。
夏休みの終盤、久しぶりにユトレヒトへ行きました。
本当はベルギー旅行で夏の思い出を締め括ろうと思っていたのですが、残念ながら直前にオレンジエリア(※)になってしまい、泣く泣く諦めました。(※危ないので渡航は推奨しないエリア。帰国後、自主隔離が必須。)
ヨーロッパは夏の間中、こんな感じで常に状況が変動していました。
ベルギー旅行はずっと機を見計らっているのですが、コロナの影響で未だに行けずにいます。東京・静岡間くらいの感覚で行ける距離なのですが…近くて遠い国、ベルギー。。。
ああ、コロナよ、ほんとに消えてなくなってくれ…!
シュレーダー邸
ユトレヒト郊外の閑静な住宅街の一角にひっそりと佇むこの建物、実は世界遺産なのです。
しかも信じがたいことに、これが建てられたのは1924年。約100年前です。
今でも色あせないモダンな姿に、外観からすでに圧倒されます。
これは、シュレーダー邸周辺の写真。
シュレーダー邸よりこの煉瓦造りのお家の方が若いなんて、にわかには信じられない。言われなければ絶対分からない。
現在は、コロナの影響で本来の受付スペースが閉まっているので、○印をつけた箇所が受付になっていました。
ここでまず音声ガイドを渡され、外観から見て回るように指示されます。
音声ガイドはなんと日本語。
オランダの教会やミュージアムは、日本語対応しているところが意外と多いことに最近気が付きました。なので、日本語版はあるかとりあえず聞くだけ聞くようにしています。
この家をデザインした、リートフェルトは、モンドリアンなどが提唱したデ・スタイル派のメンバーだったそう。そう言われてみるとモンドリアンの抽象画との共通項が多いことがわかります。
今となっては、住宅街に囲まれ、目の前には陸橋がありますが、元々は建物が少なく緑の多いところに建っていたようです。緑の中に佇むシュレーダー邸を想像すると、当時は相当風変わりな家だったのだろうけど、現代の私からすると絵になるなぁと思ってしまいます。
外観を見た後は、中に入ります。
見た目はモダンですが、やっぱり築年数相応に老朽化しているそう。建物を守るためにも、お触りは厳禁!靴の上にも専用カバーを被せてから中に入る必要があります。
クロークも今は使えないので、ベビーカーは庭の隅に置かせてもらいました。
決して広くはない家ですが、1階だけでもキッチン、書斎、メイド室など、結構部屋数があります。空間や視覚効果を巧みに利用して、1ミリたりとも無駄にすることなく、できるだけ部屋を広く見せる工夫が施されています。
柱や照明など一つ一つをよく見ると、どれも縦と横の線が立体的に交差していて、色使いの効果も加わって、奥行きがあるように見えるのです。
1階もすごいですが、シュレーダー邸の見所はやっぱり2階。
…でも、なんと写真撮影が禁止でした。
知らずに1階部分めちゃくちゃ撮影しちゃった…汗
これは注意される直前、2階で唯一撮影した写真…(笑)
どうせ注意されるなら、こんなショボい写真ではなく、別の場所を撮っておけばよかった…
2階の様子を一言で表すとすれば、まるで"からくり屋敷"!
あちらこちらに予想の斜め上を行く仕掛けがあって、本当に面白い。
2階には居間、シュレーダー夫人の寝室、バスルーム、子供たちの寝室(2部屋)などがあるのですが、可動式の間仕切りを動かせば、かなり開放的な一つの大きな部屋にもなります。
襖や引き戸で仕切られた日本の和室を思い出す様式です。驚きの中にもすこし親近感を覚えました。
2階には係の人が1人待機していて、見学者のタイミングを見計らって、間仕切りやいろんな仕掛けを動かして、実際の変化を見せてくれます。
この階段上の吹き抜けも面白かったです。
左上の黒い板は、実は紐を引っ張ると降ろすことができて、バルコニーの足場になるのです。近くに収納されている梯子をかければ上に行くことができるそうです。
仕掛けを動かすごとに景色がガラリと変わる家。まるでマジックショーを見ているようでした。
建築には全く明るくない私たちでも、発見の連続で最後まで飽きることなく見学できる世界遺産でした。
鉄道博物館、再訪
半年前に一度行ったのですが、息子はまだまだ乗り物に興味のなかった頃。その後着々と乗り物大好きっ子に成長し、今回満を持してリベンジです。
視界に飛び込んでくる鉄道を見て、大興奮の息子。
この機関車を見て、「エミリー!」と叫んでました。
エミリーとは、トーマスに出てくるキャラクターの名前。息子は、乗り物をトーマスのキャラクターの名前で呼ぶ癖があります。笑
前回と違い、今回は息子も自分の足で歩けるので、こういった展示の中にも入ることができました。
様々な模型が展示されているコーナー。かなりじっくり見入ってます。
息子は終始大きな列車を満足そうに見上げながら、ミュージアム内を忙しそうに駆け回っていました。
いやぁ、連れてきてよかった。前回は反応が微妙だっただけに、これだけ良い反応をしてもらえると、こちらも嬉しい。
帰りは大好きなパーシーのおもちゃをお土産に買って帰りました。
私は自分用にこのポストカードを。(実はちょっと鉄道好き。どちらかというと乗り鉄。)
後から知ったことですが、この鉄道博物館には今でも1時間に1本、各停の電車が停まるそう。次回はぜひ電車で来てみたいなぁ。