オランダはまたグッと気温が下がり、雨が止んだり降ったりを繰り返しています。家の中も寒くて、もう夏のうだるような暑さを思い出せないくらいですが、、、
夏休みの思い出シリーズ。
８月某日。オランダを猛暑が襲っていた頃、デルフト新教会の鐘塔に登ってきました。
以前、天気の良い日に家族で挑戦しようとしたら、5歳以下の子どもは危ないから入れないと言われてしまいました。もし登りたいなら、大人だけで交互に登るしかないと。
その時は仕方ないので諦めましたが、今回一人でリベンジしに行ってきました。
この日は本当に暑い日で、新教会前のマルクト広場では足を冷やすためのプールを出してるカフェまで見かけるほど。
私も入場時間までは、冷房の効いたお店で出来るだけ時間を潰すようにして、体力を必死に温存しました。この日は若干体調にも不安があったのです…
時間になり入場すると、係の人が来て英語で説明をしてくれました。
全部は分からなかったけど、人数制限をしていること、次の時間の入場もあるから15分以内に戻ってきてくださいと言っているようでした。
往復で15分…なかなかタフな時間設定です。
デルフト新教会は、入口は自動ドアだし、ギフトショップもモダンで綺麗になっていますが、鐘塔に登る手段は狭くて急な螺旋階段のみ。エレベーターとかありません。
何段あるのかは分かりませんが、オランダで二番目に高い鐘塔です。（一番はユトレヒトのドム塔）
腹を括って登り始めると、ほどなくして『これはヤバい』と悟りました（笑）
本当に狭〜い螺旋階段をずっとクルクル登っていかなければならないのです。しかも往復15分と言われてるので、自然と急ぎ足になってしまいます。
体調不良と猛暑のダブルパンチで、早い段階から少しめまいがし始めました。螺旋階段なので余計に目が回ります…。
止まってしまうとそのまま後ろに倒れてしまいそうだったので（笑）、内心半泣きになりながら気合で前進します。
しばらくすると、階段が途切れ、昔のカリヨンを展示してるお部屋に着きました。
カリヨンとは、複数の鐘を組み合わせて旋律を演奏できるようにしたもの（wikipedia より引用）。
今でもデルフトでは決まった日時や特別な時に、このカリヨンの素晴らしい音色が街中に響き渡ります。
実はここがゴールかとぬか喜びしたのですが…
階段はまだまだ続いてました…。
そこから黙々と登り続けること数分。
ようやくてっぺんの展望台に着きました。
期待を裏切らない見事な眺め。
多分地平線の向こうの方に見えるのはハーグやロッテルダムの建物。天気が良くないと見えない景色です。
統一感のあるオレンジの屋根と緑の調和がとっても素敵。上から見ても本当に綺麗な街だなぁと改めて思いました。
頑張って登った甲斐がありました。
ここに着く頃には暑さと軽い貧血でフラフラになっていたのですが、日陰で風に当たってデルフトの美しい街並みを見下ろしながら、しばし休憩。
帰り道は、来た時と同じ階段をひたすら降ります。
この鐘塔には、少し下にもう一つ展望デッキがあります。
さっきよりも街の屋根が少し近いです。
下りは、上りよりも断然楽ですが、この辺りから足の筋肉が悲鳴をあげてることに気がつきました。運動不足なのに急ぎ足でこんなに階段を上り下りしたら当たり前か。。
ようやく降りきった頃には膝がぷるぷる。
せっかくのひとり時間、どこかに寄り道して帰りたかったのですが、大人しく帰ることにしました。
でも大事をとって直帰したのに、その後やはり無理がたたって体調不良に。。もう若くはありません。。
デルフトの新教会、登るなら暑くない日が賢明です。
